命題21
互いに素である数はそれらと同じ比を持つ数の最小の数である。
AとBを互いに素である数とする。
AとBがそれらと同じ比を持つ数の最小の数であることをいう。
そうでないならば、AとBと同じ比であるAとBより小さい数がある。それらをCとDとする。
同じ比を持つ数の最小の数は同じ比を持つ数を同じ回数で割り切り、大きいものは大きいものを、小さいものは小さいものを、つまり、前項は前項を、後項は後項を割り切るから、それゆえにDがBを割り切るようにCはAを同じ回数で割り切る。propositionZ.20
CがAを割り切るようにEに同じ量の単位があるとする。DはまたBをDの単位により割り切る。
そして、CはAをEの単位により割り切るから、それゆえにEもまたAをCの単位により割り切る。同じ理由でEもまたBをDの単位により割り切る。propositionZ.16
それゆえに、不可能であるが、Eは互いに素であるAとBを割り切る。definitionZ.12
それゆえにAとBと同じ比であるAとBより小さい数はない。それゆえにAとBはそれらと同じ比を持つ数の最小の数である。
それゆえに、互いに素である数はそれらと同じ比を持つ数の最小の数である。
証明終了